神社

新聞にコメント掲載いただきました

2月5日付の中日新聞と東京新聞の夕刊にコメントを掲載いただきました。

東京新聞の記事はこちらになります。有料媒体につき著作権の関係で全文は掲載できず、”引用”での部分的な掲載とさせていただきます。

「経営の知識がないためどうしていいか分からず、だれかに助けを求めずに状況が悪化してしまう神社が多い」
「特定の人が支える形態ではなく、クラウドファンディングなどで神社の特徴を発信し、全国に支援者をつくった方がいい」

という内容のコメントを掲載いただきました。
”経営の知識がない”とは、少しキツイ表現で掲載されてしまいましたが、神社の宮司さんは神明奉仕を第一とする神職者であると同時に、経営者としての資質も併せ持たなくてはなりません。宮司は会社でいう社長なので、経営(運営)に関して責任があるからです。神社運営と会社運営は当然ながら異なりますが、根っこの部分では共通する部分も多いもの。根っことは「自分たちは何のために存在し、どんなサービスを提供して顧客の満足を得るか」という経営理念のようなものです。これをしっかり認識したうえで、それを達成するためどんな活動をしないといけないか、を考えることは会社も神社も変わらないはず。

記事の内容ですが、平安時代から続く由緒ある神社(869年創建とも)が消滅するという、大変残念なものです。このように廃止や統合に追い込まれた神社はこの10年で300社以上あります。このペースは年々加速し、将来は規模の大きな神社しか残らないという指摘もあります。

記事にあるように、崇敬神社の場合は氏子がいないため、強力な崇敬者がいないかぎり存続が極めて厳しい状況です。しかし、「廃止されるくらいなら、いくらか支援できたのに!」と考える人も全国レベルで探せばいたはずです。なのでクラウドファンディングやSNSを活用し、広く世間に「存続の意を問う」ことはぜひトライしてほしかったという想いがあります。おそらくほとんどの人が廃止を知らせる記事で、神社がこのような窮地にあったことを知ったのではないでしょうか。

神社側は自分たちで悩みを抱え込まず、できるだけ氏子崇敬者をはじめたくさんの人に認知をしてもらう努力が必要であると考えます。神社は公益性の強い施設です。何百年という歴史と物語の詰まった、日本人全員が共有すべき資産です。維持できないとか時代にそぐわないからといって、失われることは避けねばならないと考えます。

そうならないためには自分が何ができるか。模索しながら活動を続けていきたいと思います。